高津市民合唱団について
創立34年の混声合唱団。コロナ禍のもとでも創意あふれるオンライン練習で定期演奏会を実現してきた。母体は「高津第九を歌う会」。響きのある発声、溶け合うハ ーモニー、正確な外国語の発音、表現力のある演奏をめざし、宗教曲からポップスまで様々な合唱曲に取り組んでいる。2004年のミューザ川崎シンフォニーホール・ オープン記念演奏会への出演を機に、定期演奏会は同会場で開催、日本でも有数の交響楽団や吹奏楽団とも共演している。また、国際交流にも力を注ぎ、2018年3月には指揮者・岩本達明氏とともにウィーン公演を成功させ、2026年には台湾への演奏旅行を計画中。さらに、女声合唱の祭典「全日本おかあさんコーラス」に挑戦、2023年には全国大会出場を果たし「ひまわり賞」に輝いた。
指導者紹介
指揮 岩本達明
国立音楽大学卒業。89年から翌年にかけてポーランド、ドイツに合唱指揮者として招待される。97年の新作「かわさきふるさとオペラ」の初演指揮者。98年・02年にはハンガリー・カンテムス国際合唱コンクールで、2回連続で金賞・グランプリを獲得。09年末の文化庁事業における神奈川フィルハーモニー交響楽団との「第九」では、チケット完売の中、感動的な演奏を繰り広げた。また、17年3月には満員の観客の中で、ウイーン楽友協会ホール指揮者デビュー。18年3月にはウイーンにおいて、シェーンブルン宮殿オーケストラとハンガリー・カンテムスユース混声合唱団、高津市民合唱団とともに、モーツアルト「レクイエム」を演奏し絶賛された。同年12月にも、ウイーン市庁舎でのアドベントズィンゲンに参加、19年4月には、ニューヨーク・カーネギーホールでのコンサートに出演している。23年には、2年遅れの還暦コンサート「カルミナ・ブラーナ」で大成功をおさめた。「合唱エクササイズリトミック編やんぱメソッド1~3巻」(カワイ出版)、「やんぱ先生の楽しい音楽!」(音楽之友社)の著者。現在、神奈川県合唱連盟理事長。
合唱指導 松平敬
東京芸術大学卒業、同大学院修了。現代声楽曲のスペシャリストとして、湯浅譲二、高橋悠治、西村朗など150曲以上の作品を初演、シュトックハウゼンなど、演奏至難な作品の日本初演も行う。これまでサントリーホール・サマーフェスティバル、新国立劇場などに出演。CD録音においても、一人の声の多重録音を駆使した『MONO=POLI』(平成22年度文化庁芸術祭優秀賞)など3枚のアルバムを発表。チューバの橋本晋哉氏とのユニット「低音デュオ」名義でも2枚のCDをリリース。2019年には著書『シュトックハウゼンのすべて』を出版。第32、34回ミュージック・ペンクラブ音楽賞受賞。2024年2月には、4枚目のソロ・アルバム『オトコト』(コジマ録音)をリリース。
ピアニスト 永澤 友衣
東京音楽大学ピアノ専攻卒業。神奈川県立弥栄東高校音楽コース在学中、ウィーンとハンガリーへの海外研修を行ない、ハンガリーのコダーイホールにて、ピアノソロ演奏と合唱の伴奏を行う。神奈川県高等学校文化連盟ソロ・コンテスト器楽専門部会長賞受賞。東京音楽大学学内演奏会、ピアノデュオ卒業演奏会、同大学校友会新人演奏会出演。2012年10月に K・リヒター氏によるピアノレッスンを受講。2013年にイイノホールでのピアノジョイントリサイタルに、2014年と2018年に南麻布セントレホールでのランチタイムコンサートに出演。指揮者清水史広氏のもと、モーツァルト三部作公演のコレペティトゥーアとして研鑽を積む。 他、「くるみ割り人形」のチェレスタを務める。これまでにピアノを内田あかね、井出よし江、鷲見加寿子、後藤美由紀の各氏に、作曲を青木進氏に、チェンバロを渡邊順生氏に、伴奏を森島英子、北村晶子の各氏に師事。
高津市民合唱団、慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団、同OB合唱団、女声合唱団「萠」、合唱団Ewig Freundeピアニスト。町田シティオペラ協会会員。
団長挨拶(2025年頭にあたって)
われらが市民合唱団のパワーあふれる年に!
新春を迎えました。昨年は5月の定演、2月の県合唱フェスティバル、6月の県や市の合唱祭、8月の県合唱コンクール、11月の YAO 管弦楽団との「第九」演奏会をメインにして、合唱団の有志が参加する7月の市制 100周年記念コンサートや他の合唱団への応援出演など、めまぐるしいほどの演奏活動が続きました。
そのすべてに参加したメンバーはいったい何曲の合唱曲を歌いこなしてきたのでしょうか、そのパワーに脱帽です。7月には来日カンテムスの歓迎演奏会も総力をあげて大成功させることができました。
今年も、すでに発表されていますが、8月の 31回目の定演を中心に出演や出場が相次ぎます。7月には 18 人の合唱団の有志が参加するカーネギーホールの演奏会もあります。特に3月末の県民ホールファイナル演奏会と、6月に台湾の2つの市民合唱団を迎えてのジョイントコンサートは、何としても成功させなければなりません。
今年はまた、来年3月末の台湾演奏旅行への準備作業も続きます。合唱団としては7年ぶり8回目の海外演奏で、2018 年3月末の実現寸前にコロナ禍で延期をせざるを得なかった計画です。この台湾の「逢友合唱團」とのジョイントコンサートではつい先日、迎えてくれる現地のスタッフたちが演奏会場を台湾最高峰の国立ホールを確保したいと、うれしい連絡が日比野さんのもとに届きました。海外演奏は費用もかかるし家族のご協力も欠かせませんが、ぜひ合唱団全メンバー参加を呼びかけます。
さて今年も、次々に新たな合唱曲が提起されていますが、担当者のご奮闘で毎週の練習はYouTube で配信されて自主練習できます。4月には一泊二日の合宿も行ない、新年会や忘年会とともに団内の交流も深められることでしょう。
18月の定演では、信長貴富さん作曲の「春」をオーケストラの伴奏版に編曲を委嘱して初演します。メインは2年ぶりにオーケストラをバックにプーランクの曲を歌いますが、すでに外部から練習し出演したいという申し込みが女声 24名、男声6人、計 30人にもなっています。新しいメンバーを団に迎え入れる機会にもなることでしょう。ただいま団のホームページも更新中で、私たちの楽しい充実した合唱活動を紹介していきます。
皆さん、今年は合唱団が築き上げてきたパワーを思う存分に発揮して、定演や海外演奏へとさらに飛躍していく年にしようではありませんか。
2025年1月 団長 田村富彦